設立趣意書
舞台芸術は自分自身の声や体を使うという特徴があり、「自己に気づく」「他者に気づく」「自己と他者との関係に気づく」「自分を表現する」というプロセスを経て成立します。これらの構成要素は、「コミュニケーション」の正に本質であり、社会の中で生きる私たちは日頃これらを意識せずとも使っています。この無意識の「コミュニケーション」を、抽出し顕在化する力が、舞台芸術にはあります。
価値観が多様化した現代の日本社会では、舞台芸術の持つ力を今まで以上に活かす必要があり、年齢や性別、地域とは関係なく求められていると考えます。そのために舞台芸術は日常生活において多くの人々に享受される存在にならなくてはなりません。また舞台芸術に触れる機会が増えることは、観客だけでなく芸術家にとっても自分の作品を発表・研さんする機会の増加を意味します。芸術家と観客は芸術作品を向上させていくために互いになくてはならない存在であり、良好な関係性を築くことが重要です。
「フリンジシアター(あるいは、単にフリンジ)」は、英国の演劇シーンから生まれた言葉で、もとは「周辺の劇場」というような意味で、転じて「小劇場」を指す国際語になっています。フリンジシアターはそれ自体が独立した舞台芸術のジャンルであると同時に、アマチュアの発表の場や、プロの実験的な上演の場としても重要な機能を果たしています。全ての舞台芸術シーンの重要な土台であると言っても過言ではないこのジャンルは、1つ1つの公演規模が小さく、大量生産、再販が不可能なもので、営利活動には向きません。そのために、経済成長の中では、取り残されてきたとも言えます。その様な背景を踏まえ、地道な展開を目指すために非営利の法人を設立することは、重要な意義を持つと考えます。
フリンジシアタープロジェクトは、「フリンジシアター芸術を提供する側」から、舞台芸術のあり方を変革していこうとする団体です。舞台芸術における豊かな創造環境を提供し、そのことが観客の創造につながり、舞台芸術と観客の良好な関係性の構築につながります。そしてその事が、社会を豊かにさせると信じています。
皆様方のご支援・ご協力をいただけますようなにとぞよろしくお願いします。
特定非営利活動法人 フリンジシアタープロジェクト定款
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Fringe Theater Project 2005